2014年FIA世界耐久選手権の第5戦「6Hours of Fuji」が、富士スピードウェイで開幕した。
現行のWECになってからは3回目の開催となる富士ラウンド。平日にも関わらず朝から熱心なファンがサーキットに訪れ、コースサイドで観戦した。
初日の10日は90分間のフリー走行が2回行なわれたが、両セッションともルーカス・ディグラッシ/ロイック・デュバル/トム・クリステンセンが乗り込む1号車アウディ『R18 e-トロン クワトロ』が1分27秒852でトップタイムをマーク。また今年のル・マンを制したマルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ組の2号車も1分28秒403で2位につけ、好発進をみせた。
これまで各コースで無敵に近い速さをみせてきたアウディ勢だが、実はここ富士ではまだ勝ち星がない。今日のトップタイムを見ても“今年こそは”いう意気込みがうかがえる。このまま明日の予選、明後日の決勝でもトップを維持できるかどうか、注目が集まる。
そのアウディに迫る速さをみせたのが、ハイブリッドのLMP1では初の富士となるポルシェ。ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ組の14号車『919ハイブリッド』が1分28秒441で3位につけた。ストレートスピードに定評のあるポルシェ。1.475kmものロングストレートを持つ富士スピードウェイは、きっと彼らにとって有利に働いてくれるだろう。
そして3連覇に期待が集まるトヨタ。8号車はラピエールが急きょ欠場することになったが、7号車には中嶋一貴がル・マン以来の復帰を果たしている。フリー走行2回目では8号車が4位、7号車が5位に終わってしまったが、タイム差はライバルと拮抗しており、明日以降も十分にトップに躍り出るチャンスがあるはずだ。
明日11日は午前9時30分からフリー走行3回目が行なわれ、公式予選は13時20分からスタートする。台風19号の影響も心配されているが、今のところ好天になる予報。世界最高峰のスポーツカーによる白熱したタイムアタック合戦が期待できそうだ。