28日、シーサイドバレー糸魚川で開催されたJNCC第7戦。「1周目からラストまでバトルしていたレースなんて、ちょっと記憶にないな…」。MCの川辺氏がそう口にしたように、鈴木健二と渡辺学による一進一退のバトルは3時間に渡った。
時折、強い日が差し込むハードパックメインのコンディションのなか、ホールショットを手にしたのは鈴木。1周目は、渡辺に加えてケガから復帰したばかりの矢野和都も食らいついていた。しかし、2周目に入った直後に矢野が転倒。以降は鈴木と渡辺の一騎打ち、文字通りテールトゥノーズのバトルが繰り広げられた。
抜きつ抜かれつを続けながら、勝負はラスト1周に。その直後、渡辺がコースアウトし、10秒以上のアドバンテージを鈴木に与えてしまう。誰もが鈴木の優勝、そしてシーズンタイトルの獲得を予感した。
最初に姿を現したのは鈴木。ほぼ勝利を手中に収めたかと思われたその時、なんとガス欠で鈴木のマシンがストップ。それをかわした渡辺がトップでチェッカーを受けた。鈴木のシーズンタイトルは「お預け」となり、次回最終戦でこの2人が雌雄を決することになる。トップ争いからは離脱したものの、安定した走りをみせた矢野が3位に入った。
AA2クラスは、小坂竜也が石戸谷蓮を抑えて優勝。早くもシーズンタイトルを手にした。またAクラスには、モトクロスIAの渡會修也がJNCCに初参戦。期待通り、序盤はレースをリードしたが、同じくモトクロスIAの岡田涼が終盤に抜き去り、初優勝を果たした。