気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年8月29日付
●動き出す燃料電池車、普及へ長期戦、五輪をショールームに(読売・3面)
●シャープとパイオニア資本提携を解消(読売・10面)
●フレア改良で低燃費、マツダ(読売・10面)
●MRJ日航32機購入、受注累計400機採算メド(読売・11面)
●ホンダ課税処分75億円取り消し、東京地裁(朝日・37面)
●国内自動車生産2.2%減、先月11か月ぶり、消費増税が影響(毎日・7面)
●クモ巣作る恐れ、スズキリコール、米など2万3000台(毎日・7面)
●クルマぐるーり、複数カメラワンモニターに、ルネサス(産経・11面)
●社説、車部品カルテル、甘えはもう許されない(東京・5面)
●概算要求101兆円台、来年度予算(日経・3面)
ひとくちコメント
消費増税の影響が国内での乗用車の生産活動にも及んできた。トヨタ自動車など大手自動車メーカー8社が7月の生産・販売・輸出台数を発表したが、海外生産は、前年同月比7.7%増の132万8883台に対し、国内生産は、2.2%減の84万2430台となり、2013年8月以来、11か月ぶりにマイナスになった。
このうち、国内生産が大幅に落ち込んだのは、日産自動車が22.5%減、ダイハツ工業が15.2%減で、日産は国内販売が10.3%減と不振だったのに加え、主力車種の多目的スポーツ車(SUV)『ローグ』の生産を昨年10月に米国へ移管した影響も大きい。ダイハツは駆け込み需要の受注残が解消したほか、消費増税後の軽自動車の販売が伸び悩んで国内販売は16%減となったことが響いているようだ。
きょうの各紙も「車の国内生産2.2%減、7月11か月ぶりマイナス」(日経)などの見出しで報じている。
ただ、国内生産でも新車販売が好調なホンダは27.9%増、富士重工業16.2%増と堅調だった。もっとも、ホンダの輸出は74.1%の大幅減で、その台数はわずか2754台。8社の中ではダイハツの714台に次いで2番目に少なく、この台数では円安のメリットも軽微である。
最近の円安傾向でもホンダの株価は下落していることからも、もはや「輸出関連株」とは呼べなくなってきたようだ。