日産自動車のEV、『リーフ』。同車の2014年モデルが、米国で実施された新方式の衝突テストにおいて、最低評価となった。
これは7月30日、米国IIHS(道路安全保険協会)が明らかにしたもの。日産リーフの2014年モデルに、「スモールオーバーラップ」と呼ばれる新方式の前面オフセット衝突テストを実施。その結果、4段階評価で最低の「POOR」(不可)判定となっている。
IIHSのスモールオーバーラップテストは、フロント部分の運転席側1/4が当たるようにオフセットさせて、固定バリアにぶつける内容。実際の衝突事故に、より近づけるための追加テストだが、車両のメインフレームよりも外側に大きな衝撃がかかるため、厳しい判定を下されるモデルが多い。
リーフの2014年モデルのスモールオーバーラップテストの結果を検証すると、ダミー人形の頭/首、胸への傷害レベルが最小限で、4段階評価で最高のGOOD(優)。しかし、大腿部への傷害レベルは、4段階評価で下から2番目のMARGINAL(可)。脚への傷害レベルは、4段階評価で最低のPOOR(不可)となった。
また、ボディの安全構造に対する評価は、4段階評価で最低のPOOR(不可)。IIHSはリーフについて、スモールオーバーラップテスト時、下側のヒンジピラー部分の室内側へのせり出しが40cmと大きいなど、ドライバーの脚に傷害を与える可能性が高い点を指摘した。
この結果、リーフはスモールオーバーラップテストの評価が、最低のPOOR(不可)に。IIHSのジョー・ノーラン氏は、「電動化車両にとっては、重いバッテリーのために、スモールオーバーラップテストは厳しい挑戦になった。しかし、GMのシボレー『ボルト』は良好な結果。一方、リーフは苦戦した」と語っている。