日本ブラジル首脳会談、海洋資源開発促進のため造船協力で共同声明

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安倍総理とルセーフ・ブラジル大統領による日本ブラジル首脳会談が行われ、会談後に「海洋資源開発促進のための造船協力に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の共同声明」が発表された。

共同声明では、日本とブラジルはブラジルにおける海洋石油開発・生産の発展を支える船舶や海洋構造物を建造、維持・管理していくため、ブラジル国内の造船産業の基盤強化が重要であることを確認した。

造船産業が建造設備や労働力だけでなく、製造のために高度な技術や専門知識、技能を必要とする産業であり、日本がこれまでの経験を通じて獲得した技術、知見、技能がブラジルの造船産業にとって有益であることも確認した。

また、両国は、日本造船企業の参画がブラジルの造船産業で課題となっていた建造工程管理や生産性、品質改善にとって重要な役割を果たし、これによってブラジルにおける海洋石油開発、生産がスケジュールどおりに行われることに期待を表明した。

一方、ブラジルの海洋石油開発・生産は今後、沖合化と同時に大水深化しつつあるため、造船産業で高度な安全性、性能、機能、効率、品質に関する技術・製品が求められている。この解決策の1つとして日本の造船産業は、高速船や大型浮体構造物からなるロジスティックハブシステムを提案している。

両国は、日本とブラジルが民間レベルだけでなく、学術レベル、行政レベルでも協力を強化し、海洋資源開発のための技術・製品開発を行うことが重要であるとの認識で一致した。その上で、日本とブラジルは、今後のブラジル海洋資源開発のため、造船分野で協力関係を強化することによって、「両国の経済的な協力だけでなく人的交流を通じた友好関係の強化にもつながることを期待する」と表明した。

《レスポンス編集部》

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