ピアッジオグループジャパンが導入を開始した、ベスパ『スプリント 150』は、昨年日本でも20台限定で発売された、ベスパ『946』のデザインモチーフが随所に散りばめられている。
そう話すのは、同社セールスエリアマネージャーの河野僚太さん。「1946年に初めてベスパの1号車が登場したことから946という名前になった。このデザインは、『MP6』というプロトタイプをモチーフに作ったクルマなので、本当に初期の頃のベスパのデザインが取り入れられている」と河野さん。
特に、リアフェンダーが後ろに向かってすぼまる感じがそうだという。「もともとベスパという名前の由来が、スズメバチ(イタリア語でベスパはスズメバチの意)のお尻に似ているということなので、昔から、このデザイン。しかし、それぞれの時代に合わせ、形状は変化してきているので、946は出来るだけ初期のイメージをアレンジしている」と説明。
河野さんは、「ベスパは1946年に誕生してから、基本的な構造は変わっておらず、ずっと貫いてきている。時代に合わせ、徐々にデザインは変化してきたが、ここで一度原点回帰し、これから次のステップに移るタイミングということで、946を登場させたのだろう」といい、『プリマヴェーラ』やスプリントと名前を復活させたことでも、古き良きベスパを思い起こさせることで、時代が変わっても、ベスパは変わらないという戦略が伺えた。