台風8号災害の運転見合わせ、約92kmに

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台風8号の影響による運転見合わせ区間は3社4線4区間となった。写真は橋桁が流出した中央本線南木曽~十二兼間。
  • 台風8号の影響による運転見合わせ区間は3社4線4区間となった。写真は橋桁が流出した中央本線南木曽~十二兼間。
  • 山形鉄道フラワー長井線の西大塚駅。同駅を含む赤湯~長井間の運転見合わせが続いている。

各地で大きな被害をもたらした台風8号は7月11日朝、温帯低気圧に変わった。大雨の影響で運転を見合わせていた鉄道各線も、一部を除いて再開している。

7月12日16時の時点で台風8号の影響による運転見合わせが続いているのは、3社4線4区間の計92.4km。JR東日本の米坂線羽前椿~小国間28.2kmと磐越西線喜多方~山都間9.9km、JR東海の中央本線坂下~上松間36.0km、山形鉄道のフラワー長井線赤湯~長井間18.3kmとなっている。

JR東日本新潟支社によると、磐越西線喜多方~山都間(福島県喜多方市)は線路下の土砂が流出。当分の間は同区間の運転を見合わせ、喜多方~山都・野沢・津川間で代行バスを運行する。米坂線も線路に土砂流入の恐れがあることから羽前椿(山形県飯豊町)~小国(小国町)間の運転を当分見合わせ、同区間を含む今泉~小国間で代行バスを運行する。

一方、JR東海が発表した運行計画によると、南木曽~十二兼間(長野県南木曽町)で橋りょう流出などの被害があった中央本線は7月13日まで、特急『ワイドビューしなの』の全列車を全区間で運休。特急以外の列車は名古屋~中津川間のみ通常通り運行するが、中津川~坂下間と上松~塩尻間は一部の列車が運休する。南木曽~十二兼間を含む坂下~上松間は運転を終日見合わせ、代行バスも運行しない。

7月14日以降は運転見合わせ区間を坂下~野尻間18.3kmに縮小。野尻~上松間17.7kmの運転を再開し、坂下~野尻間で代行バスを運行する。『ワイドビューしなの』は引き続き全列車全区間の運休を続けるが、それ以外の列車は通常運行区間を名古屋~土岐市間に拡大。土岐市~坂下間と野尻~塩尻間は一部列車の発着時刻を変更して運転する。

山形鉄道のフラワー長井線は宮内~おりはた間(山形県南陽市)の橋台付近の土砂が削り取られたため、同区間を含む赤湯~長井間の運転見合わせとバスによる代行輸送を実施している。山形鉄道は「復旧目標を(7月)22日として頑張らせていただいております」としている。

《草町義和》

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