全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)のポイントリーダーであるロイック・デュバルが、SFの次戦、7月12~13日に富士スピードウェイで開催される第3戦を欠場することが決まった。
ルマン24時間レースにおけるクラッシュの影響によるもの。3日、日本レースプロモーションが発表した。
デュバルは6月11日、アウディワークスの一員として参戦している世界耐久選手権(WEC)の第3戦ルマン24時間レースのフリープラクティス中に大きなクラッシュを経験、同レースの以降のセッションを欠場した(マルク・ジェネが代走を務めた)。自身連覇がかかっていたルマンでの戦線離脱は本人も残念至極だっただろうが、事故後も体調等に問題はないという話が伝わってきており、並行参戦するSFの第3戦には参戦可能なものと思われていた。しかし、大きなクラッシュからの時間経過が充分ではないという判断がFIAおよびFFSA(フランスのJAFにあたる組織)から下されたようで、7月のSF富士戦への出場が不可能になってしまった。ただ、体調自体は実際に問題ないようなので、8月24日決勝の第4戦(ツインリンクもてぎ)へは出場すると推察される。
フランス出身の32歳デュバルは、2009年のフォーミュラ・ニッポン(SFの前身)、10年のSUPER GT/GT500クラス、13年のWECでそれぞれドライバーズチャンピオンに輝いたトップドライバーだ。今季SFでは開幕戦鈴鹿で優勝を飾り、2レース制の第2戦富士でも3&4位。現時点でドライバーズチャンピオン争いのポイントリーダーであるだけに、痛い欠場となった。僅差で追うライバルたちに第3戦で追い越されることは必至。だが、彼の力量をもってすれば第4戦以降の巻き返しは可能なはずなので、再チャージに注目したいところだ。
なおデュバルの欠場を受けて、第3戦富士ではアンドレア・カルダレッリがKYGNUS SUNOCO Team LeMans(エンジンはトヨタ)の8号車に搭乗することとなった。イタリア出身の24歳カルダレッリは、今季SUPER GT/GT500クラスでは開幕戦を制するなどしており好調(レクサスのTOM'S 37号車で参戦中)。昨年もデュバルがWECとの日程重複でSFを欠場した際には、やはりKYGNUS SUNOCO Team LeMansの代走を務めていた経緯があるため、急な参戦でもチームとのコミュニケーションという問題はまったくない。高いパフォーマンスを発揮することが期待できるだろう。
約2カ月ぶりのSF実戦となる第3戦は、第2戦に続く富士連戦となるが、今度は1レース制の250km戦として開催される(7月12日=予選、13日=決勝)。