三菱重工舶用機械エンジン、最新の低速舶用ディーゼル初号機が完成

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UEC35LSE初号機
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三菱重工舶用機械エンジンは、同社が開発した低速舶用ディーゼルエンジン(UEエンジン)のLSE型シリーズ最新鋭エンジン「UEC33LSE/35LSE」を本格的に市場投入する、と7月1日付けで発表した。

UEC33LSE/35LSEエンジンは3万トン未満のばら積み船やケミカルタンカー、セメント船、内航フェリーなどの幅広い船種に最適な出力・回転数としており、燃料消費率は、従来のUEエンジンと同様、他社エンジンを凌駕する優位性を確保、陸上運転結果からも高い省エネ性が示された。

UEC35LSEエンジンは、バルチラ社との共同開発により、従来のUEエンジンの信頼性を一層高めた設計となっている。 また、UEC33LSEエンジンは、ロングストローク/低回転化によるプロペラ推進効率の向上を図り、顧客の省エネニーズを実現したエンジンであり、早期市場投入するべく、35LSEエンジンをベースにダウンサイジングすることで、開発期間の短縮を実現した。

UEC35LSEエンジン初号機は、三菱重工舶用機械エンジンのライセンシーである神戸発動機に委託製造し、2013年8月に完成。三菱重工業株式会社下関造船所建造の東海汽船株式会社向け貨客船「橘丸」に搭載し、本年6月に就航した。

一方UEC33LSEエンジン初号機は、三菱重工舶用機械エンジンのライセンシーである、赤阪鐵工所が製造し、本年5月に完成。北日本造船建造の大和汽船向けのケミカルタンカーに搭載予定。海外では、三菱重工舶用機械エンジンの中国ライセンシーである、浙江洋普重机が台州楓葉船業にて建造するコンテナ船向けにUEC33LSEエンジンを連続受注している。

《山内 博》

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