海上保安庁は20日より、来島海峡の新たな潮流情報をインターネットで提供を開始した。
瀬戸内海の来島海峡は、可航幅が狭くS字状に曲がり、潮流が時に10ノット(毎秒約5m)に達するほど速く複雑に変化しているため操船が難しい。船舶事故がしばしば発生する航海の難所となっている。
そこで同庁は、航海の安全を向上させるため、様々な潮流観測データを基に潮流シミュレーションを新たに構築し、潮流の詳細な分布を図示する「来島海峡潮流情報」をインターネットで提供を開始した。
来島海峡潮流情報では、海峡内の任意の場所における潮流の向きや速さがわかるので、適切な操船により、海難事故の未然防止が期待される。また、航海計画の際に自船の速力にあった海峡通過時刻を決めることができ、円滑かつ経済的な航行ができるようになる。