烏山線「ACCUM」、GSユアサの蓄電池システムを採用

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GSユアサの蓄電池システムを採用したJR東日本の蓄電池電車EV-E301系「ACCUM」。3月15日から烏山線で営業運転を開始した。
  • GSユアサの蓄電池システムを採用したJR東日本の蓄電池電車EV-E301系「ACCUM」。3月15日から烏山線で営業運転を開始した。
  • GSユアサの産業用リチウムイオン電池モジュール「LIM30H-8A」。大電流での安定した充放電性能を実現したという。
  • 「ACCUM」の肝といえる蓄電池システムは床下に搭載されている。

GSユアサは5月12日、同社の蓄電池システムがJR東日本の新型車両・EV-E301系「ACCUM(アキュム)」に採用されたと発表した。

「ACCUM」は今年3月15日、東北本線・烏山線の宇都宮(栃木県宇都宮市)~宝積寺(高根沢町)~烏山(那須烏山市)間で営業運転を開始した蓄電池電車。電化区間の宇都宮~宝積寺間では架線から電力の供給を受けてモーターを動かすとともに蓄電池に充電し、非電化区間の宝積寺~烏山間では充電した電力を使ってモーターを動かす。宝積寺駅と烏山駅にも充電設備を設けて停車中に充電できるようにしたほか、回生ブレーキによって発生した電力も蓄電池に充電して走行用の電力として用いる。

GSユアサによると、「ACCUM」に採用されたのは同社の産業用リチウムイオン電池モジュール「LIM30H-8A」を活用した蓄電池システム。LIM30H-8Aは最大許容電流600A、連続通電電流100Aでの安定した充放電性能を実現し、モジュール外装部品に樹脂材料を使うことで小型・軽量化も実現している。また、モジュール本体に冷却風を導入し、効率的な空冷を可能としている。

このほか、従来の産業用リチウムイオン電池で実績のある電池監視装置を標準装備。全セル電圧におけるモジュール温度を常に監視し、電池の情報を充電器やシステムに送信する機能を持っている。

GSユアサは「需要拡大が進んでいる電気自動車やハイブリッド自動車などへの車載用電池とともに、産業分野でも順次用途拡大を図り、環境負荷軽減に貢献してまいります」としている。

《レスポンス編集部》

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