平成23年(2011年)に乗員保護だけでなく、歩行者保護も含めた「新・安全性能総合評価」が導入され、5つ星(ファイブスター)獲得のハードルが高くなったことで「軽自動車は5年ぐらいファイブスターの獲得は無理なのではないか」と言われてきた。
ところがその予想を覆し、ホンダ『N-WGN』はわずか2年でファイブスター獲得を成し得てしまった。さらに208点中178.8点という高得点を記録。軽自動車初のファイブスターということで、JNCAP大賞にも選出された。
N-WGNの開発を担当した本田技術研究所 4輪R&Dセンターの人見康平LPLは「軽自動車は厳密に定められた枠があり、その中で最善を求めることになるので普通車よりもハードルが高い。安全性能を実現させるためにはお金も掛かる。しかし、ホンダはそれができる企業風土があり、技術もあった。それが軽自動車初のファイブスターという結果に結びついたと考えています」と喜びを爆発させた。
「軽自動車は運転が苦手な人がチョイスすることも多いので、そういった意味で安全性能を疎かにはできない。軽自動車は普通車よりも小さいですが、歩行者にとっての脅威であることは変わらない。今回のファイブスターに慢心することなく、今後の開発でもホンダは安全性能を追求していきます」と人見LPLは言う。