気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年4月24日付
●オバマ大統領国賓で来日、日米アジア安定主導、きょう首脳会談(読売・1面)
●トヨタ販売世界初1000万台超昨年度(読売・2面)
●車輸出2年ぶり減、大手8社昨年度、国内生産4年連続増(読売・8面)
●最後の「オロチ」光岡自動車5台だけ(朝日・11面)
●商船三井が供託金、船差し押さえ、中国に数十億円 (毎日・1面)
●西武HD上場視界不良の再出発 (産経・10面)
●車の価格端数ずらり、消費増税5社が1円単位 (東京・6面)
●タイ,車減税の宴の後、ローン返済、家計圧迫(日経・9面)
●パナソニックに不正ログイン、7.8万人情報流出か (日経・38面)
●私の履歴書,豊田章一郎、経団連会長(日経・40面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車の発表によると、グループ(ダイハツ工業、日野自動車を含む)の2013年度の世界販売が4.5%増の1013万3000台となり、過去最高だったという。
世界の自動車メーカーで1000万台を超えたのは初めてのこと。すでに各紙が予測値の時点で「初の1000万台超」という記事を報じていたが、その台数が確定したことで、きょうも読売などが大きく取り上げている。
それによると、国内販売が同3.9%増の240万台。4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要などが寄与。海外販売は同4.7%増の773万台。米国や中国などが大きく伸びたという。
一方で、きのうはトヨタを含めて自動車各社が2013年度の生産・販売・輸出実績を発表したが、読売と毎日、産経は「自動車8社国内生産4年連続増」とのタイトル。ただ、国内生産が回復したとはいえ軽自動車や小型車を多く生産しているようでは収益の改善にはならない。
一方で、朝日は「車生産円安でも国外増」、さらに、日経は「海外生産、日産やホンダ最高」。ここ数年の円高基調で、そのリスクを回避するために各社の海外シフトが加速し、現地生産の比率が高まっていることを裏付けている。
また、輸出が増大したのはマツダや富士重工で、ホンダや日産自動車、スズキは二ケタ減。「8社の国内生産比率はすでに4割を切った」(朝日)そうだ。2013年度の生産・販売・輸出実績をみると、各社の経営戦略の特徴が浮き彫りになったことも興味深い。