【スズキの四輪技術】プラットフォーム統合、「軽自動車ではあたりまえ」

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スズキの次世代軽量プラットフォーム
  • スズキの次世代軽量プラットフォーム
  • 四輪技術本部 副本部長 大西伊知郎氏
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  • 次世代軽量プラットフォームを紹介する本田副社長

スズキの四輪技術説明会で、代表取締役副社長 本田治氏は、「プラットフォームの共通化は、じつは軽自動車開発では典型的な手法です」と述べ、自社の次世代軽量プラットフォームについてプレゼンテーションを行った。

スズキでは、次世代軽量プラットフォームは、環境技術のひとつとして捉えており、軽量化による燃費性能向上の取り組んでいる。そして、プラットフォームを現行の軽・Aセグメント・Bセグメント・Cセグメントを軽・Aセグメント・Bセグメントの3種類に統合し、SX4のようなCセグメントの車両はBセグメントのプラットフォームを拡張して設計するとした。プラットフォーム統合のねらいは、軽量化の他、開発コストの低減と開発期間の短縮にあるとする(四輪技術本部 副本部長 大西伊知郎氏)。

同時にサスペンションを4種類、空調システムを2種類、フロントシートフレームを3種類にモジュール化し、セグメントを越えて共用化するという。プラットフォーム本体の軽量化については、主要構造部、配置などを全面的に設計しなおし、衝突性能、剛性、強度、NVHなどを向上させつつも車両全体で15%の軽量化を目指すとした。

例えば、フロントとリアのタイヤハウス部分のメンバー・骨格部の形状を現状の段差のあるものからなめらかに流れるような形状にする。ここの段差が大きいと走行時の応力からタイヤハウス部に補強や板厚を厚くする必要があるが、なめらかな形状にすることで、補強をなくしたり薄い鋼板を利用できるようになる。また、現行でサイドメンバーからフロアへの骨格部とリアメンバーの骨格部は分離しているものをつなげ、モノコック全体がラダーフレームに載るようにする。こうすることで、骨格部の部材を減らしてもボディー剛性が保てるようになる。

これらの技術や工夫によって、次世代軽量プラットフォームは曲げ剛性で30%、ねじり剛性で30%、それぞれ向上させることが可能だという。

《中尾真二》

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