東京地下鉄(東京メトロ)はこのほど、乗り換え案内などを検索、表示できるタッチパネル式デジタルサイネージの試験運用を一部の駅で始めた。
銀座線上野駅と副都心線新宿三丁目駅はホーム上、銀座線上野・浅草駅と丸ノ内線新宿駅では改札口付近に設置し、3月17日以降運用を開始している。
同社は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け「地下鉄を分かりやすく快適に」との視点で各種施策に取り組むことを掲げており、デジタルサイネージの活用はその一環。ホーム上には20インチ、改札口付近には46~55インチのタッチパネル式ディスプレイを設置し、ホーム上のディスプレイでは乗り換えルートや乗り換え・出口案内、駅施設の案内など、改札口付近のディスプレイでは駅周辺施設や観光情報などを検索、表示できる。言語は日本語のほか、英語・中国語(繁体字・簡体字)・韓国語に対応している。
副都心線の新宿三丁目駅ホームに設置されたディスプレイは、白と茶色の筐体(きょうたい)の両面に縦型の20インチディスプレイを埋め込んだ形。乗り換え案内は路線図のほか、路線名と駅ナンバー、50音順の駅名から検索できる。検索結果は現在時刻を基準に5通りの案内が表示され、出発時間を5分後・5分前とした場合の表示も可能。乗り換えのルートは路線名と各電車の時刻や運賃のほか、Googleマップによる経路図も表示される。路線図や各駅の案内で表示される周辺地図はスマートフォンやタブレット端末のようにピンチイン・ピンチアウトで拡大・縮小でき、操作性は良好だ。
東京メトロでは、1月から銀座線上野駅、丸ノ内線新宿駅に設置した観光スポットや東京メトロの利用方法などの案内板「ウェルカムボード」にタブレット端末を設置して乗り換え案内や駅情報の検索サービスなどを行っており、利用者への案内にデジタルサイネージの活用を推進している。