スーパーフォーミュラ富士テスト初日…舞台移ってもホンダ勢苦戦の流れは変わらず

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王者・山本尚貴(#1)らホンダ勢が苦戦している。
  • 王者・山本尚貴(#1)らホンダ勢が苦戦している。
  • この日のトップタイムはロッテラー(左)がマーク。好敵手デュバル(右)は3番手だった。
  • #19 オリベイラが初日2番手タイム。
  • 2年目の気鋭・平川亮は初日6番手タイム。
  • KONDO RACING(#3 ロシター)のマシンがカラーリングされて登場。
  • #37 中嶋一貴は4番手タイムだった。
  • #39 国本雄資は5番手のタイムを記録。
  • 富士テスト初日は曇り空となった。明日は雨か?

全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)の公式合同テストが19日、富士スピードウェイで始まった。前回の鈴鹿テストに続いて、この日もトヨタ勢優位、ホンダ勢苦戦の状況が展開されている。

今季レギュラー参戦の11チーム19台が今月3~4日の鈴鹿テストに続いての本格的手合わせとなった今回は、名目上は今季第3回の公式合同テスト。だが、2月の第1回(富士)が大雪で中止となっているため、実質的には第2回、富士では今季初の公式合同テスト実施である。

テスト日程は今日~明日の2日間。両日とも午前10時~12時と午後2時~5時のセッションが予定されていたが、明日(20日)の天気予報を考慮して初日の午後が5時30分までに延長された(赤旗の関係で最終的には5時35分まで延長。なお、20日午後は4時30分までに短縮)。この日の富士の天候は曇り、路面はドライ。新車SF14+直噴2000cc直4ターボのニューパッケージでは初の富士公式合同テストだが、鈴鹿で発揮されたスピードポテンシャルはここでも健在で、午後のセッションでは上位陣が昨年同時期のテストにおける先代車のベストタイム1分22秒366を凌駕する水準へと突入し、最終的なトップタイムは1分21秒554となった。

トップタイムをマークしたのは11年王者のアンドレ・ロッテラー(#36 PETRONAS TEAM TOM’S)。2位は1分21秒929のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 lenovo TEAM IMPUL)で、3位が1分22秒011のロイック・デュバル(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans)とトヨタエンジン勢が続き、上位7位までを占拠する結果に。ホンダ勢首位は1分22秒839で8位の野尻智紀(#40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だった。

ホンダ勢には出火する車両も複数出るなど信頼性の面でも不安が露呈しており、開幕に向けて嫌な印象を残す現況となっていることは否めない。昨年の王者・山本尚貴(#1 TEAM 無限)も苦しんでおり、この日は自身のマシンがエンジン系と見られるトラブルで1時間以上を残して走行切り上げとなった上に、「メニューを消化してほしかった」僚機の#2号車(中山友貴)が出火でコース上にストップと、散々な一日に(山本は1分23秒696で16位)。ホンダ勢最上位の野尻でもトップから1秒以上離されている現状に、山本は「富士の1秒差は大きい。厳しい状況は(鈴鹿テストから)変わっていないと思います」と語る。

ただ、彼は「鈴鹿の時ほど落胆していないのも確かです」とも話す。「こうすれば良くなる、という部分が車体側では見えてきてもいるので」と、セッティングに対するマシンの“感度”が上がってきたことを窺わせる。「この結果を見て、大丈夫です、とは言えるはずがないですけど、現状をしっかり受けとめて、前進することが大事だと思います。僕に出来ることをしっかりやって、凛としてチームとホンダ勢を引っ張っていきたいと思います」と、山本は王者らしさを失わず、翌日、そして開幕戦へと前を向き続けていた。逆襲に期待したい。

SFの開幕前テストは明日が最終日。開幕戦は4月12~13日に鈴鹿サーキットで開催される。

《遠藤俊幸》

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