パナソニック、生活支援ロボットで新たな活路…車いす付きベッド リショーネ

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パナソニックは生活支援ロボットの安全性に関する国際規格「ISO13482」の認証を世界で初めて取得した。今回の認証の対象になったのは、フルリクライニング車いす付きベッド「リショーネ」で、NEDOのプロジェクトの成果によって生まれたものだ。

ボタンを押すと、ベッドの半分が分離して車いすに変身する。これによって、介護者の負担を軽減することができる。4月から約100万円で介護施設などを中心に販売する予定だが、すでにモニター販売を行っており、評判は上々だという。

パナソニックと言えば、2期連続の大幅赤字から一転して過去最高益を更新し、奇跡の復活としてもてはやされているが、それを諸手を挙げて喜べるものではない。というのも、リストラと円安、そして自動車関連事業の伸びによってもたらされたものだからだ。言ってみれば、“下請け”をして稼いだわけで、自ら世の中に役に立つ商品を開発・販売して業績を回復させたのではないのだ。

大手電機メーカーの元経営者も「最近の電機業界は自動車業界など他の産業におんぶにだっこで情けない」と、今後の先行きを危惧する。しかし、パナソニックをはじめ日本の電機メーカーが持っている技術は世界的に見てもピカイチといっていい。要はその技術を組み合わせて消費者がほしがる商品を開発する発想力が欠けているわけだ。

そんな中、パナソニックがリショーネで世界に先駆けて国際規格の認証を得たことは大きい。しかも、「パナソニックの技術の粋を集めて開発し、実証試験で得たノウハウをすべて入れ込んだ」(同社関係者)そうで、同社にしかつくれないとのことだ。

さらに、同社ではリショーネの進化版もすでに開発しており、それは介護者をまったく必要としない全自動のもの。これからさまざまな実証試験を行い、認証を得て、数年後に販売する予定だという。

「リショーネは個人のお客様からの引き合いも多く、来年か再来年には個人向けのものを販売していきたい」と同社関係者は話し、このリショーネに大きな期待を寄せている。

現在、生活支援ロボットの市場は数百億円規模とまだ小さいが、将来は5兆円にもなると言われており、パナソニックはその市場で新たな活路を開こうとしている。
《山田清志》

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