月の大気とアポロの謎を解明 月探査機LADEEが月面写真を撮影

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月の大気とアポロの謎を解明 月探査機LADEEが月面写真を撮影
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NASAは、2014年2月8日に月探査機『LADEE(ラディー)』が撮影した月面の画像5枚を公開した。スタートラッカーと呼ばれる人工衛星の姿勢を調整する機器で撮影したものだ。

5点の画像は、LADEEに搭載されたスタートラッカーで撮影した月面と星の写真だ。スタートラッカーは本来は、捉えた星の画像から人工衛星、探査機の姿勢を判断するための機器で、観測用の機器ではない。しかし、かなり広角のレンズで広範囲の画像を1フレーム撮影することができるという利点を持っている。2005年、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワに接近した際には、スタートラッカーを使ってイトカワの撮影を行った例がある。

世界標準時2月8日のに撮影された5枚の画像は、1分間隔で撮影されたもので、LADEEは月の西半球の北側、地表から高度100キロメートルを飛行中だった。月の夜の側にあたり、地球照がで地表は明るくなっている。

1枚目の画像:クリーガークレーターと呼ばれる直径23キロメートルほどのクレーターが地平線に見え、手前にトスカネリ断崖。
2枚目の画像:直径4キロメートルのウォラストン盆地とヘロドトス山の山腹
3枚目の画像:アリスタルコスクレーターの北西側、月の裏側のアグリコラ山脈と直径10キロメートルのラマンクレーター
4枚目の画像:直径6キロメートルのゴルジ、直径5キロメートルのジィナークレーター
5枚目の画像:アリスタルコス高原の西側と嵐の大洋の西側、玄武岩の平原上のリヒテンベルク A、スキャパレリ Eクレーター。

2013年9月に打ち上げられた月探査機LADEEの役割は、月のごく薄い大気とちりを観測することにある。アポロ計画の時代、宇宙飛行士が月の夜明け前の地平線に光を見たと報告しており、これが日光で帯電した微粒子によるものなのか解明が待たれている。スタートラッカーで撮影された映像も謎の解明につながると期待されている。

《秋山 文野》

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