同じ黒っぽいグリルか?と思いきや、ハイブリッドは濃色のメタル調、こちらのガソリン車こそブラックでメッキのモールが入る。顔としてまとまりのあるデザインと感じるのはレポーターだけだろうか?
初期受注の86%以上がハイブリッド車だそう。時代を反映してのことだろう。ではガソリン車の存在意義はないのか…というと、まったくそんなことはない。
積極的に走らせても十分に手応えがあるから、だ。搭載するエンジンはハイブリッドと微妙にカタログスペックが違うが同じ1.5リットルで、いわばモーターなしといったところ。ただし車重は90kgも軽く(ハイブリッドZとの比較)、車検証上、前が30kg、後ろが60kgも軽い。それが奏功してか、CVTながら小気味のいい加速感と、ドライバーの意思に忠実な走りが味わえる。パドルシフトも有効だ。
とにかくキレイですんなりとした身のこなしも印象的だった。17インチタイヤと足回りのマッチングもガソリン車のほうが上に感じる。乗り心地もいい。
ワンタッチで深さが変えられるセンターコンソールのドリンクホルダー始め、床の低いラゲッジスペースなど、スタイリッシュさだけでなく、実用性の高さを犠牲にしていないのも魅力だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。