「自動車の魅力をもっと子どもたちや若者に伝えたい」。宮城県仙台市の専門学校、花壇自動車大学校はこんな思いで車を改造し、今回の東京オートサロンに初めて出展した。
トヨタの『クイックデリバリー』を改造した車両内部には、工具や分解組み付けの実習に使う教材のエンジンや模型などが搭載されている。電源のないところでの授業にも対応できるように予備のバッテリーと、屋根にはソーラーパネルも装備。また、側面には大型モニターも埋め込まれ、画像や動画を見ながら楽しく学べるようになっている。
「今後、小学校をはじめ、中学・高校や地域のイベントまで、いろいろなところに出向いて自動車の構造をわかりやすく説明し、車好きをどんどん増やしていこうと考えています」と同学校の学生は話す。
ただ、この改造には苦労したそうで、特に外板に鋲を打ち込むのが大変だった。ひとつひとつ穴を開け、手作業で埋め込んでいった。その数は1400にも上る。また、側面のイラストは学生がエアブラシで描いた。
「今回の出展は生徒にとって、非常にいい経験になり、勉強になったと思います。これからは毎年出展しようと考えています」と同学校の教師は話していた。