リニューアルしたNEOWISE衛星 地球接近の可能性を持つ小惑星を発見

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リニューアルしたNEOWISE衛星 地球接近の可能性を持つ小惑星を発見
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NASA ジェット推進研究所は、2014年1月7日、NASAの赤外線天文衛星『NEOWISE(Near-Earth Object Wide-field Infrared Survey Explorer:地球近傍天体広視野赤外線掃天探査機 )』が地球に衝突する可能性を持つ小惑星を新たに発見したと発表した。

NEOWISEは、2011年に活動を休止したNASAの赤外線天文衛星「WISE」を2013年9月に再始動。地球に衝突する可能性を持つ天体、NEOを探査する「NEOWISE(ネオワイズ)」として活動を再開していた。

新しいミッションの元、NEOWISE衛星が2013年12月29日に観測した小惑星「2013 YP139」は、アリゾナ州のキットピーク国立天文台の研究者らの追加観測により、地球に接近する可能性を持つことがわかった。2013 YP139は地球から4300万キロメートルのところにあり、直径はおよそ650メートルと見られる。太陽を周回する2013 YP139の楕円軌道は、最も地球に接近すると30万マイル(約48万キロメートル)を通過する。近いとはいえ月よりも遠く、また次の接近は来世紀になるという。

NEOWISE衛星は、初期ミッションのWISEとしての観測期間に3万4000個の小惑星を発見し、15万8000個の天体の特徴を観測した。NEOWISE衛星は半日の間に数回、広い視野をスキャンすることができ、地球近傍天体が視野から消える前に捉えることができる。画像の背景に映る遠くの星よりも速く動く天体をピックアップする専用のソフトウェアも開発され、多くの小惑星を新たに発見できると期待されている。NASAが2025年を目標に準備している、小惑星有人探査計画の候補を発見できるという期待もある。

《秋山 文野》

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