マツダは12月19日、ロータリーエンジンを発電用に搭載した電気自動車の試作車を公開したが、人見光夫執行役員によれば、そのロータリーエンジンには大きな可能性があるという。
その一つが非常用の発電機だ。ロータリーエンジンはその特性からガソリン以外にも、灯油、プロパンガス、カセットガスなどさまざまな燃料に対応できる。しかも、静かでコンパクトなうえ、最大出力が大きい。たとえば、同じ重量(約100kg)のガソリン用移動型発電機が最大出力5kWなのに対し、ロータリーエンジンのそれは3~4倍の15kW~20kWが可能とのことだ。
まさしく夢のような発電機と言えるが、人見執行役員は「あくまで可能性を示しただけで、今のところ製品化するかどうかはわからない」と話す。まずは本業である自動車事業に専念する必要があるというわけだ。
いずれにしても、首都直下型地震が30年以内に発生する確率が70%と言われている中で、マツダにはその発電機をぜひ早く製品化してほしいと思う人は多いだろう。