アトラスVロケット NROL-39打ち上げミッション成功…キューブサット12機も打ち上げ

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アトラスVロケット NROL-39打ち上げミッション成功…キューブサット12機も打ち上げ
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2013年12月5日午後11時14分(アメリカ西部時間、日本時間12月6日午後4時14分)、ULA ユナイテッド・ローンチ・アライアンスのアトラスV501ロケットは、カリフォルニア州バンデンバーグ宇宙基地よりNROL-39打ち上げミッションを成功させた。

NROL-39打ち上げミッションの主衛星は、防衛目的のため詳細は明らかにされていない。レーダー監視衛星との推測もあり、巨大なタコが地球に絡みつくミッションマークが公開されている。「NOTHING IS BEYOND OUR REACH(我々の手の届かないものはない)」とのメッセージも記載されている。

アトラスV501は、同時に12機のキューブサットを相乗りで打ち上げている。NRO、NASAなど政府系機関が開発または資金を援助した衛星で、宇宙技術の研究開発目的の衛星となっている。

主衛星を運用するNRO 米国家偵察局が資金供与した衛星は全7機。エアロスペース社開発による「AeroCube-5 (AC-5)」2機は、同型のキューブサット2機どうしでお互いに追尾し合う技術を実証する衛星だという。エアー・フォース工科大学の「ALICE」は、カーボンナノチューブを電子エミッタとして使用し推進剤をイオン化する小型衛星向けの低コスト、低消費電力の推進機関開発に向けた技術実証衛星だ。また、米陸軍開発の「SNaP」「SMDC-One」2機、「TacSat-IV」は、超小型衛星の通信技術を実証する衛星とのこと。

NASAが資金供与した衛星は全5機。モンタナ州立大学が開発した「FIREBIRD」は、 バンアレン帯で起きる、マイクロバーストと呼ばれるごく短い時間での電子の放出現象を観測する2機の衛星だ。カリフォルニア州立理工大学ポモナ校、NASAジェット推進研究所、NASAゴダードスペースフライトセンターが開発した「IPEX」は、人工衛星による自律的な宇宙探査の技術を開発するための試験衛星。搭載した赤外線観測装置で取得したデータを元に、衛星の搭載コンピュータが自律的に観測、データ処理、送信の計画を立てて実行する。地上側の支援ソフトウェアと合わせて実証を行うという。ニューヨーク市立大学が開発した「CUNYSAT-1」は、GPS信号の電離層遅延を観測する衛星だ。

《秋山 文野》

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