2013年11月22日、AIST 独立行政法人産業技術総合研究所の地質調査総合センターは、USGS アメリカ地質調査所が運用する地球観測衛星「LANDSAT8(ランドサット8号:LDCM)」が撮影した日本上空の画像の無償・即時公開を開始したと発表した。

ランドサット8号は、NASAが打ち上げ、USGSが運用を担当する光学地球観測衛星の最新機。2013年2月に打ち上げられ、すでに無償で衛星画像を公開している。今回、産総研とUSGSとの国際協力契約により、熊本県上益城郡の東海大学宇宙情報センターにある地上局、5メートルパラボラアンテナで受信した日本上空の画像を、受信から約1時間30分で利用できるようになった。システムは産総研の地球観測データのプラットフォーム「GEO Grid(地球観測グリッド)」一環として開発されたもの。
http://landsat8.geogrid.org/
から利用できる。

衛星は16日ごとに同じ地点を観測する。分解能は可視光線領域・近赤外線領域で15~30メートル、熱赤外線領域で100メートルとなる。1画像(1シーン)は南北170キロメートル、東西185キロメートルで、日本全体を86シーンでカバーする。観測場所は3段階の優先度が設定され、日本列島ほぼ全域が優先度1(雲の有無にかかわらずほぼ確実に撮影する)となっている。

観測した画像は、Google Earthプラグインが動作するブラウザ上で検索、ダウンロードできる。Google Earthで画像を探したい地域を指定し、検索する期間と雲のかかり具合を指定する。見つかった画像は、Google Earthで表示するKML形式、またはそのシーンのすべての波長の画像を圧縮したtar.gz形式のどちらかでダウンロード可能だ。

これまで無償で利用できた地球観測画像は、分解能250メートルと農業や防災のために利用するには不十分だった。産総研では、分解能が15~30メートルになれば「河川の汚濁状態や農地の情報が判読でき、災害や作物の生育状態も推測できる」としている。無償でこうした画像が利用できることで、防災や環境監視、農林水産業、観光などの分野で新たな利用が期待されるという。
《秋山 文野》