JR東日本、中期経営構想の重点推進事項を策定…新幹線リゾート列車や空港アクセス改善など | レスポンス(Response.jp)

JR東日本、中期経営構想の重点推進事項を策定…新幹線リゾート列車や空港アクセス改善など

鉄道 企業動向

JR東日本は10月29日、中期経営構想に基づく「今後の重点取組み事項」を発表した。最近の経営環境の変化などを踏まえ、新幹線リゾート列車の導入や空港アクセスの改善などを新たに盛り込み、今後推進していく重点項目や追加方針を打ち出した。

同社は2012年10月、通算5回目となる中期経営構想「グループ経営構想V(ファイブ)~限りなき前進~」を発表し、これに基づき鉄道施設の整備などを進めている。その一方、東京オリンピック・パラリンピックの開催(2020年)が決まるなど、同社を取り巻く環境が変化していることから、今後重点的に推進していく事項を改めて策定した。

安全対策では、耐震補強対策の具体的な数値目標を盛り込み、2016年度末までに計画の約8割の完了を目指す。このうち新幹線高架橋(約8640本)と高さ8m以上の盛り土(11か所)、駅・ホームの壁(約60駅)などの耐震補強対策は2016年度末までに完了する予定としている。山手線に次いで策定するホームドア第2期整備計画では、工事費の圧縮や工期の短縮などにより、山手線の整備費用と比較して約2割のコストダウンを目指す。

東京圏鉄道ネットワークの拡充策では、新たに「首都圏特急列車の競争力強化」を盛り込んだ。また、東京国際空港(羽田空港)の利用者の増加を見据え「空港アクセス改善策の検討」を行う。地域連携や観光開発の一環として導入する「『乗る』こと自体が目的となる列車づくり」では、2016年春以降の運行開始が考えられている豪華列車(クルーズトレイン)などのほか、「新幹線車両を使ったリゾート列車の導入」を新たに盛り込んだ。

技術開発ではエネルギー・環境戦略の推進に力を入れる。中央・総武・横浜線の4変電所の自営電力化を図るほか、太陽光や風力、地熱、バイオマスによる北東北の「再生可能エネルギー基地」化を図る。また、2014年春から烏山線で運転を開始する蓄電池駆動電車EV-E301系に続き、交流区間乗り入れ用の蓄電池駆動電車の開発を行う。

情報通信技術(ICT)の活用もさらに進める。メンテナンス部門や駅にタブレット端末を導入して輸送障害発生時の対応力を強化するほか、無線を活用した列車接近警報装置の開発、線路設備モニタリング設備の本格導入に向けた開発をそれぞれ推進する。

海外展開では、新たな海外拠点としてロンドン事務所の新設に向けた準備を進め、高速鉄道や都市鉄道の整備計画に関する情報収集や窓口機能を強化する。

このほか、えきねっとポイントやビューサンクスポイント、Suicaポイントなど、グループ内に存在する複数のポイントについて「お客さま・加盟店にとって魅力的なポイント制度のあり方」を検討。さらに「オリンピック・パラリンピックの開催に向けた準備の推進」を新たに盛り込み、輸送力の増強や会場最寄り駅の設備強化などを行うとしている。
《草町義和》

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