鉄道車両大手の独シーメンスは9月13日、カナダ西部アルバータ州のカルガリー市から軽量軌道交通(ライトレール)用の新型電車(LRV)60編成を総額1億3500万ユーロ(約178億円)超で受注したと発表した。
新型車両は「S200形」と呼ばれる2車体連接車で定員245人、最高速度80km/h。冬期の厳しい気候に対応し、電熱ヒーター付きのフロントガラスや3層構造の側面窓ガラス、連結器ヒーターなどを備える。また、車内照明にはLEDを使用し、従来の蛍光灯より消費電力を40%削減する。製造は同社の米カリフォルニア州サクラメント工場で行われ、2015年夏から2016年末までに全車を納入する予定となっている。
カルガリー市交通局によると、新型車の導入で現役最古参のU2形車両の一部を置き換える方針。
カルガリーのライトレールは「Cトレイン」の愛称で知られ、1981年に開業。現在は2路線計56kmを運行しており、1日の利用者数は30万人超と世界でも有数の利用者数を誇るライトレール路線となっている。