ホンダは9月9日、ツインリンクもてぎ南コースにて「ホンダコレクションホール」収蔵車両の走行確認テストを実施した。
ホンダコレクションのテスト走行は動態保存を目的とし、定期的に行われている。30~40年前に一線で活躍したレーシングマシンの姿がよみがえる貴重な現場だ。
今回テストを行ったのは、二輪車と四輪車各7台の計14台。WGP参戦第一期最終年の350ccチャンピオンを獲得した『RC174』('67)や、中島悟がF1参戦二年目に乗車した『ロータス100T』('88)などがサーキットに姿を現した。
ゲルハルト・ベルガーが乗車し、鈴鹿で勝利を飾った『マクラーレンMP4/6』('91)と、95年のルマン24時間耐久レースに出場しGT-2クラス優勝、総合でも8位となった『NSX』('95)という、歴史を思い起こさせる二台も登場。マクラーレンMP4/6はセナが自身3度目のワールドチャンピオンを獲得するに至ったマシンとしても有名だ。
ホンダは今年、2015年のF1再参戦を発表。更にNSXの2014年のSUPER GT参戦、2015年の市販化を控えている。総務部原点ライブラリーブロックの岩田邦宜氏は「基本的にはイベントへの出場が予定されている車両を優先して確認しています。マクラーレンMP4/6は10月の日本グランプリで伊沢拓也選手が乗車しますし、NSXも新旧揃えて皆さんに見ていただけるようテストしました。」と話す。また、二輪ではMotoGP日本グランプリでフレディ・スペンサー氏が『NSR500('85)』に乗車する予定だ。
全車のライダー、ドライバーを務めた宮城光氏は、「古い部品を現代の部品と技術で調整するので、昔よりコンディションは良くなっています。今日のテストは全体的に好調でした。50年、100年先の子供たちにもこれらが走る姿を残したい」と話した。
また、ホンダのF1復帰については「先日2020年のオリンピック開催が日本に決まりましたが、我々のモーター業界にはオリンピックがないので、自分たちでそういったものを作り続けて出続けなければならない。ホンダがF1に復帰するのはオリンピックに出るのと同じだと思います。日本の代表として、世界にもう一度チャレンジするは素晴らしいこと」と語った。