トヨタカンボジアはショールーム内に中古車を加える計画を発表した。より安価な車を買いたいと言う消費者の願いと、不正な販売業者に対処するためである。
カンボジア国内最大の自動車販売業者であるトヨタカンボジア。支店長を務めるKong Nuon氏によると、毎年車の需要が増え続けており、中古車の販売が市場の93%を占めているという。一方で十分なメンテナンスのされていない中古車の輸入について注意を促している。
「私達が取り扱う中古車は全て我が社で売られたものですから、過去にどのように使われていたのか分かりますし、適切な品質でチェックを行ってあります。」とNuon氏は述べる。
ショールームでは既に2005年製のレクサス RX330が3万9500ドル、2004年製のレクサス RX330が3万6000ドルで販売された。
カンボジアでは未だ公共交通機関が不足していること、経済成長に伴い中間層が増加していることから年々車の需要が増えている。しかし車の輸入規制が緩いため不正な中古車取り扱い業者が増えているのも現状だ。
カンボジアのメルセデスベンツとフォルクスワーゲンの代理店責任者を務めるPily Wong氏は「カンボジアは環境汚染に対する規制も緩く、安全基準も未だ低いままです。実際に運転しているドライバーの皆さんも自分の車両が危険にさらされているという意識の無いまま運転してしまっている状況です。」と述べる。
今回のトヨタの試みは、カンボジアの消費者の間で安全基準への意識が芽吹く第1歩となるのかもしれない。