世界初の量産電気自動車として2011年に登場した日産のリーフ。昨年末にマイナーチェンジされたモデルを改めて試乗した。
新設計のモーターはデビュー時のものよりもさらに強力で、アクセルペダルをスッと踏み込むとグッと力強い加速を味わうことができる。アクセル操作に対するレスポンスも向上しているようだ。
デビュー時のモデルもそうだったのだが、とにかくフラットな乗り心地がリーフの真骨頂。マイチェン後のモデルはそうした性能がさらに向上している。舗装状態のいい路面で、リーフを加速していくと、そのフラット感はまるでセールに風を受けて進むヨットのよう。音もなくスーッと力強く進んでいく。
マイチェンでは新たにミッションにBレンジが設定された。いうまでもなくブレーキを強く効かせるためのレンジだ。下り坂でBに入れて走ると、Dよりもエンジンブレーキ(もちろんエンジンはないが)が効いたようなフィーリングで走れる。シチュエーションによってはDよりも走りやすいときもあり、オーナーになればBを上手に使うことで、走りやすく電費も稼げるはずだ。
パワーユニットもサスペンションも手が入れられたマイチェン後リーフは、電気自動車としての魅力がさらに増した感じが強い。今後、充電設備などのインフラはさらに広がる様相を見せており、リーフの魅力がますますアップしそうだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。