独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)はこのほど、2013年度の鉄道建設業務の事業概要を発表した。総額は3182億円で、前年度に比べ649億円の減少。整備新幹線などの工事を引き続き進める。
建設事業は2922億円で、このうち新幹線は2688億円。北海道新幹線新青森~新函館(仮称)~札幌間361kmと北陸新幹線長野~金沢~敦賀間353km、九州新幹線(長崎ルート)武雄温泉~長崎間66kmの工事を進める。また、整備新幹線建設推進高度化等事業として新幹線と在来線の直通運転を可能にする軌間可変電車(フリーゲージトレイン)の開発なども進める。
大都市圏の鉄道建設では、小田急電鉄小田原線東北沢~和泉多摩川間の大改良に50億円を投じる。都市鉄道利便増進事業の相鉄・JR直通線西谷~横浜羽沢付近間と相鉄・東急直通線横浜羽沢付近~日吉間には184億円を投じる。
新線等調査事業は1億2000万円を計上。中央リニアのほか、押上~泉岳寺間を東京駅経由で結ぶ都心~空港・郊外直結鉄道(浅草線短絡新線)の調査も進める。12億円を計上した貸付鉄道施設の改修事業では、青函トンネルの機能を保全するための防災事業を実施する。
このほか、受託事業として首都圏新都市鉄道常磐新線(つくばエクスプレス線)の車両基地出入庫線の複線化工事や、三陸鉄道南北リアス線の復旧工事、仙台市営地下鉄東西線の工事などを行う。