乗用車用としては、世界初の9速ATの採用を決めている米国自動車大手、クライスラーグループ。同社がこの9速ATを、自社で製造する可能性が出てきた。
これは12月17日、『ロイター』が報じたもの。同メディアが独自ソースから得た情報として、「クライスラーグループが2013年後半から、インディアナ州の工場で9速ATの自社生産を開始する計画」と伝えたのだ。
乗用車用のオートマチックトランスミッションの多段化は、世界の自動車メーカーと部品メーカーのトレンド。すでにレクサスやBMW、アウディは、8速ATを市販車に搭載済み。ドイツの大手部品メーカー、ZFは9速ATを開発しており、クライスラーグループはこれを導入すると見られていた。
同メディアの今回の報道が事実とすれば、クライスラーグループは9速ATをZFから導入するのではなく、自社製とする可能性が出てきたことになる。
クライスラーグループは9速ATを、幅広いFF車に搭載する計画と伝えられる。これを自社製とする背景には、量産効果で9速ATのコスト削減に、メドをつけたことを意味しているといえる。