石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、国際石油開発帝石と日揮が共同で実施するカナダ・ブリティッシュ・コロンビア州でのシェールガス開発事業に資金面で支援する。今回、資産買収出資対象として採択した。
国際石油開発帝石と日揮は、カナダのシェールガス開発のため設立したカナダ法人INPEXガス・ブリティッシュ・コロンビア(IGBC)は、カナダの石油・天然ガス開発会社ネクセンがブリティッシュ・コロンビア州北東部のホーンリバー、コルドバ、リアードの各地域に保有するシェールガス鉱区のうち、各鉱区の40%の権益を取得することで基本合意、今年8月7日に権益取得手続きを完了した。
JOGMECは、IGBCに対して、同社の株式の45%に相当する額を出資する予定。
9月15日付に施行された独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法の改正により、天然ガスの開発段階の支援について新たに適用が認めら、今回、産業投資を初めて活用する。
ホーンリバー地域では既にシェールガスを生産中であり、今後の開発により、3地域全体で相当規模の生産量が見込まれる。また、生産したシェールガスを原料に、液化天然ガス(LNG)として日本をはじめとする東アジア地域へ輸出する可能性についても検討が進められている。
実現すれば、原子力発電所の再稼働が困難なため、火力発電所をフル活用している日本で、燃料となる天然ガス供給源を確保できるのに加え、エネルギー供給源の多様化にも寄与する。
JOGMECは、INPEXに400億円出資する。INPEXnの出資比率はJOGMECが45%出資、国際石油開発帝石が45%、日揮が10%となる。