気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年3月1日付
●電機2社、50代社長に託す、パナソニックとソニー、「テレビ」再建が急務(読売・8面)
●富士重「軽」の半世紀に幕、勝ち残りへ普通車に注力(朝日・8面)
●12年度中途採用160人に増員計画、ホンダ、国内好調で(朝日・8面)
●「日本企業支援を説明」タイ首相訪日を前に会見(毎日・8面)
●トヨタが5部門制覇、米誌新車ランキング(産経・10面)
●ガソリン2円上昇、5カ月ぶり145円台(産経・11面)
●スカイツリー完成、落雪警戒、ヒーターや防止壁(日経・26面)
●この人:タイの自動車レース初参戦でチャンピオン 浅井亮博さん(東京・3面)
●ホンダ、台湾で値上げ、「フィット」など3車種、円高でコスト上昇(日経・13面)
●タイのエンジン工場、トヨタ、能力1割増強(日経・13面)
●駐車場2社、営業益最高に、立地選定などが奏功(日経・13面)
●12年度業績を聞く、ホンダ、米国軸に成長路線に戻す、池史彦専務(日経・19面)
ひとくちコメント
米国の消費者団体専門誌『コンシューマー・リポート』が、2012年型モデルの部門別ベストカーを発表したが、トヨタ自動車が10部門中5部門でトップを獲得したという。同誌のランキング調査の結果は米市場での販売にも大きく影響するとみられており、リコール騒動に続いて、東日本大震災などで販売面でのダメージが大きかったトヨタにとっては反転攻勢に向けての追い風となりそうだ。
29日の読売などの夕刊で報じたほか、きょうも産経などが取り上げている。それによると、全部門の半数を同じブランドが獲得したのは2003年のホンダ以来9年ぶりだそうだ。今回、トヨタがトップになったのは、環境にやさしい「グリーンカー部門」でハイブリッド車の『プリウス』が選ばれたほか、「ファミリーセダン部門」で『カムリ』、「小型スポーツタイプ多目的車(SUV)部門」で『RAV4』、ミニバンなど「ファミリー向け部門」で『シエナ』、「ファミリーSUV部門」で『ハイランダー』がそれぞれ最高評価を獲得したという。
また、先月中旬に発表したトヨタは別の調査会社の「JDパワー・アンド・アソシエイツ」でも米自動車耐久品質調査で、「レクサス」が4年ぶりに首位に返り咲くなど、「米国でトヨタ車の品質や安全性に対する信頼の回復が目立つ」(読売)。
今回のコンシューマー・リポートで日本車では5部門制覇のトヨタのほかには、日産自動車の高級車インフィニティ『G』が「スポーツ・セダン部門」で、富士重工業のスバル『インプレッサ』が「小型車部門」で首位となった。ただ、米市場の依存度が大きいホンダは、池史彦専務が日経のインタビューで「(米国は)以前に描いていた成長路線に戻せる」と強気の見通しを示しているが、この調査結果でホンダ車は選ばれていない。