CEATECパイオニアブースの目玉となっていたのが、次世代車載用ディスプレイだ。HUD=ヘッドアップディスプレイは昨年のCEATECにも出品していたが、今回のモデルは早い時期の市販化を見据えた現実的なモデルとなっている。
今回展示されていた「AR HUD」は、RGBレーザーを光源に採用した超小型プロジェクターを本体部分に内蔵しており、映像をコンバイナーと呼ばれるハーフミラーに投影する。運転者からはフロントガラスの前方約1.5〜2m先の空中に、ルートなどの情報が表示されているように見える。
単純にターン・バイ・ターンのような矢印を表示するのではなく、曲がるべき交差点の距離が把握しやすいよう、目の前の道路に重なる状態でルートが表示される。AR(拡張現実)によって、交差点までの方向や残距離も把握しやすくなっているのが最大の特長となる。
組み合わされるのは『サイバーナビ』や『楽ナビ』のようなフルナビではなく、スマートフォン用ナビアプリとなる見込み。サンバイザー部分にセットするために取り付け可能な車種も多くなりそうだ。市販は2012年度中を予定しているという。