2018年までに、世界販売と収益性でトヨタを抜いて、世界一の自動車メーカーを目指すフォルクスワーゲン。同社が、積極的な環境対応車の投入プランを打ち出した。
これは15日、ドイツの自動車メディア、『auto motor und sport』が報じたもの。同メディアの取材に応じたフォルクスワーゲングループのマルティン・ヴィンターコルンCEOは、「今後10年間で有望な技術は、EVではなくプラグインハイブリッド(PHV)だ。我々は全車種に、プラグインハイブリッドを設定する用意がある」と話したという。
同CEOが、EVに対して懐疑的な理由は、その航続距離の短さ。現行のリチウムイオンバッテリーでは、エネルギー効率に限界があると見ているようだ。
そこでフォルクスワーゲンは2025年までに、「リチウムエア」と呼ばれる新方式のバッテリー開発を目指す。このバッテリーはリチウムイオン比で4〜5倍のエネルギー密度を備え、EVに搭載すれば1回の充電で最大800kmの航続距離が得られるという。
同社にとっては、2025年以降がEVの本格普及のタイミング。それまでは、プラグインハイブリッドを次世代環境対応車の主流として打ち出して行くことが予想される。