[三菱 グローバルスモール]左脳でデザインした

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三菱グローバルスモール
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  • 三菱グローバルスモール(ジュネーブモーターショー11)
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三菱が3月のジュネーブモーターショーで発表したコンセプトカー、『コンセプトグローバルスモール』のデザインについて、「ブラウンのデザイナー、ディーター・ラムスの言葉を借りれば“Less, but better(より少なく、より良いものを)”といい表わすことが出来ます」と話すのはデザイン本部デザイン部主任(デザイン担当)吉峰典彦さん。

その意味は、「シンプルではないものの、あまり無駄なものは付けず、無駄なラインもない。面質でそこに必要なラインがあれば入れる、ということです」という。「必要なラインなだけに、きれいだと言われるのが嬉しいです。逆に、ガチャガチャして見えると言われると、無駄な線を入れてしまったなと思います」。

また、コンパクトカーをデザインする際、室内の広さ感を伝えるのは重要なポイントである。「細かいところでは、Cピラーが細いと、サイドから見て室内空間が広そうに見えるが、荷室は狭く見えます。Cピラーを太くすると、荷室が広く見える分、室内が狭く感じられるのです」という。

このコンセプトカーでは「かなり気持ちよくやった」ので後席が狭く感じられるかもしれないが「そのあたりのバランスは考えてデザインしています」と語る。もうひとつの例としてAピラーの位置がある。「かなり前にもっていくことによって、運転席周りの広さというのは表現できたと思います」。

最後に吉峰さんは「形には全て意味がある、とダイムラーなどのデザイナーに教えられました」という。「デザインは右脳作業である感じを持たれますが、意外にほとんど左脳でやっています。10%くらいが何となく手が動いたという感じ」と笑う。「これまで8〜9割はセンスかなと思っていましたが、デザインには結構意味があると気付き始めたのです」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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