【レクサス CT200h 試乗】オリジナル戦法で欧州勢に勝負…西川淳

試乗記 国産車
CT200h
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レクサス『CT200h』は、日産『リーフ』と同様に独自の企画性をもった稀な和製ハッチバックモデルである。

さらにリーフと同様に、これまた価格も単なるハッチバックだと思うと飛び切りだが、リーフと違って、“見えないもん(否、聞こえないもん、か?!)”にお金を払っているという感覚は少なくともないわけで、内外装の仕立てのみならず未だ平均的には国産最上級レベルのサービス体制まで含めると、なるほど“その価値はある”と思えた。

要するに、ここ数年来、このクラス(いわゆる欧州Cセグメント)ではVW『ゴルフ』を筆頭とした欧州勢に、パフォーマンス面においてやられたい放題だったわけで、同じ方法論では追いつくこともままならず、ならば真っ向勝負は避けて、オリジナル戦法(EVやハイブリッド)で戦ってみたゾ! というわけだ。フランス料理やイタリア料理で勝負するのもいいけれど、まずは和食で堂々とアピールを、である。

基本的に、低速域では『プリウス』のように走る。ただ、その先がちょっと違って、落ち着いた高速走行と、意外に機敏なハンドリングがある。速度域の高い場所で、プリウス臭が薄まり、(従来の)自動車感覚を取り戻していた。

これでもう少し、内外装デザインの“外連味”(けれんみ)がなくなって、小さくても、自信たっぷりで我が道をシンプルに指し示す表情になってくれば、レクサスもプレミアムブランドとして本物になると思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

西川淳|自動車ライター/編集者
産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰して自動車を眺めることを理想とする。高額車、スポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域が得意。中古車事情にも通じる。永遠のスーパーカー少年。自動車における趣味と実用の建設的な分離と両立が最近のテーマ。精密機械工学部出身。

《西川淳》

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