日産自動車のカルロス・ゴーン社長は14日、三菱自動車との協力関係拡大を発表した記者会見の席上、スズキとの関係について「切ることはない。事業上の関係として続けていく」と述べた。
日産は現在、スズキから『ルークス』、『モコ』などの軽自動車のOEM供給を受けているが、お互いにメリットがあれば続けていくというわけだ。ゴーン社長は非常に割り切って考えている。
「スズキがフォルクスワーゲンと提携を結んだので、その結果、軽自動車で戦略を進めるために、三菱自動車と協力を拡大するということになった。三菱自動車とは共同開発やリソースの分担を通して、軽自動車を開発し、プラットフォームを新興国などで使う余地を探ろうとしている」
ゴーン社長は三菱自動車との関係はスズキのものより「もっと深いものである」と強調した。その裏には、OEM供給だけでは大きな利益を得られないということがある。開発段階から参加することによって、国内の自動車市場で3分の1までになった軽自動車でさらなる利益を得ようというわけだ。