フォルクスワーゲンが、ブランド買収に興味を示していたと伝えられるアルファロメオ。その親会社、フィアットグループのセルジオ・マルキオンネCEOは、同ブランドを手放す考えはないことを表明した。
今年9月、フォルクスワーゲングループのフェルディナンド・ピエヒ監査役会会長が、販売不振に陥っているアルファロメオブランドの買収に興味を示していると、一部メディアが報道。その後の動向が注目されていた。
20日、『ブルームバーグ』の取材に応じたマルキオンネCEOは、「アルファロメオブランドを売却するつもりはない」と語り、フォルクスワーゲンによる買収の噂を明確に否定した。
マルキオンネCEOにとって、アルファロメオの再建は最重要課題のひとつ。今年1〜9月のアルファロメオの世界セールスは8万台にとどまり、同CEOが2013年の達成目標に掲げる30万台には程遠い。
フィアットは、アルファロメオ部門の決算を公表していないが、あるアナリストは「アルファロメオは年間3億ユーロ(約340億円)の赤字を計上している」と分析する。
アルファロメオは2012年、米国市場へ再投入されることが決定ずみ。米国で成功するかどうかが、今後の同ブランドの行方に大きな影響を及ぼしそうだ。