ルノー『ルーテシア』の発売20周年を記念して登場した「ルーテシア・ルノースポール・エディションリミテ・ヴァンタン」は、フロントのブレーキキャリパーが赤く塗られていることで通常の「ルーテシア・ルノースポール」と区別が出来る。
マーケティング部商品計画グループのフレデリック・ブレンさんは「ルノースポールは様々なパーツのベストセッティングをしようとしています。FFなので重心が前に来るため、そこにお金を掛けているのです」。つまりコストパフォーマンスを重視しているのだ。
「キャリパーはモノブロックのアルミ一体。モノブロックを使っているのは、日産では『GT-R』くらい。Bセグメントで300万円を切っているクルマでは通常ありえないのです。ローターの直径はフロントが312mm、リアは300mm。ホンダ『シビック・タイプR』はフロントが300mm」。
また、ある外誌の制動テストで、0-100-0km/hを10回繰り返し、10回目の100-0km/hの制動距離を測るというテストでは、35mで停止(シャシースポール)するという。「これは同テスト中3位の値。ポルシェ『911』とアウディ『R8』が1位、2位。ポルシェ『ケイマン』と並んで3位。ほかはみなミッドシップかリアエンジンで、FFでは世界一のブレーキングパワーを誇ります」
「このフロント周り(サスペンション、ダブルアクスルス・トラット、ローター、キャリパーなど)はイタリアのブレンボで組み立てられ、ディエップのルノーに送られてきます。このような工法はポルシェとルノースポールだけです」