スマート EV、米国に250台試験導入…2012年量販へ

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フォーツーed
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スマートの米国法人、スマートUSAは9日、スマート『フォーツー』のEV、『フォーツーed』(エレクトリック・ドライブ)250台を、米国へ導入すると発表した。

ダイムラーは2008年9月、現行フォーツーのEV仕様、フォーツーedを初公開。リアに置かれるモーターは、最大出力41ps、最大トルク12.2kgmを発生。リアアクスルにレイアウトする2次電池は、提携関係にある米国テスラモーターズから供給を受けるリチウムイオンバッテリーで、蓄電容量は16.5kWhだ。

フォーツーed は、0~60km/h加速6.5秒と、ガソリン仕様のフォーツーと同等の加速性能を実現。最高速はリミッターにより、100km/hに制限されるが、シティコミューターとして必要充分な動力性能を持つ。

充電は家庭用の220Vコンセントから行い、5割程度の充電なら約3時間、ひと晩あればフル充電が完了。フル充電時の最大航続距離は約135kmを確保した。ダイムラーの試算によると、電気代が安い夜間に充電すれば、欧州では100km走行当たりの電気代は2ユーロ(約220円)で済むという。

フォーツーedの生産は、フランス・アムバッハ工場が担当。すでに先行量産車1000台の生産を開始しており、2009年12月から、ドイツ・ベルリンで行われるEVの大規模実証実験、「eモビリティ」で使用されている。

スマートUSAは今回、フォーツーedの米国導入を宣言。250台が上陸し、今年10月から米国内の一部エリアにおいて、実証実験をスタートさせる。その後、実験のノウハウを反映した量産型のフォーツーedを開発し、2012年に米国市場で発売する計画だ。

スマートUSAのJill Lajdziak社長は、「米国は石油資源依存から脱却し、CO2排出量の削減を目指している。我々は最高のタイミングで、フォーツーedを米国市場へ投入する」と述べている。

ライバルのMINIは2009年夏、ハッチバックベースのEV、『MINI E』500台を米国市場へ導入。ロサンゼルスやニューヨークで実証実験を行っている。

《森脇稔》

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