【東京モーターサイクルショー10】KTMの電動バイク、レース参戦も検討

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オフロードタイプの脇に立つKTMセールスディレクターのフーベルト・トゥルンケンポルツ氏(右)と開発責任者のハラルド・ブロッキンガー氏。
  • オフロードタイプの脇に立つKTMセールスディレクターのフーベルト・トゥルンケンポルツ氏(右)と開発責任者のハラルド・ブロッキンガー氏。
  • スーパーモトタイプは超小型の灯火類を備えることで公道走行を可能としている。
  • パワーパック左側面。モーターとバッテリーをコンパクトに一体化している。
  • パワーパック右側面。モーター軸と出力軸は同一でないことがわかる。
  • KTMブースにはパワーパックのイラストがアイコンとして掲示されていた。

オーストリアのモーターサイクルメーカーKTMは、28日まで開催された第37回東京モーターサイクルショーにおいて、量産段階に近い電動スポーツモーターサイクル『フリーライド』を出展した。このフリーライドでモータースポーツへの参戦も検討しているという。

KTMはモトクロスやエンデューロなど、オフロードのモータースポーツで活躍してきたメーカーであり、市販車でもオフロードタイプが過半数を占める。ところがそのオフロードでは近年、環境意識の高まりにともない、法規制や世間一般の目が厳しくなり、自由に走りを楽しめない状況になりつつある。

そこで同社は以前から、同じオーストリアの技術開発研究所「アーセナル・リサーチ(現在はオーストリア技術研究所に改称)」と共同で電動モーターサイクルの開発を始め、2008年10月に第1号プロトタイプを公開している。

今回発表されたフリーライドはその発展型で、競技用のオフロードタイプと、スーパーモトと呼ばれる公道用ロードタイプの2種類が展示された。

電動モーターサイクルというと、インホイールモーターを使う例が多い。しかしKTMは、オフロードにおける耐衝撃性や耐水性を考慮した結果、エンジンと同じ位置にモーターを置き、チェーンで後輪を駆動する方式を選択。その上に脱着可能なリチウムイオン電池を搭載するユニットを生み出した。

最高出力30ps、最大トルク4.4kgmという性能は2ストローク125ccに匹敵しながら、車両重量は90kg以内に抑えられている。1.5時間の充電で45分のスポーツ走行が可能としている。
 
市販型の登場は2011年夏、価格は1万ユーロ以内を予定している。レギュレーションが許せばモータースポーツへの参戦も挑戦したいという。

《森口将之》

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