【メルセデスベンツ Sクラス ハイブリッド 試乗】シンプルなHVも存在価値あり…松下宏

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Sクラスハイブリッド
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メルセデスベンツ『Sクラス』のハイブリッドはエンジンとトランスミッションの間に電気モーター挟んだマイルドハイブリッド。リチウムイオン電池を含めてたったの70kgほどの重量増ですみ、ラゲッジスペースにも影響を与えないシンプルなメカニズムだ。

それでも、電気モーターによる加速時のアシストや減速時の回生ブレーキ、信号待ちなどのときのアイドルストップによって重量級の大型車とは思えない燃費を実現している。

ただ、モーターによるアシストは1回につき最大で5秒間だけ。発進時や加速時にアクセルを踏み込んだとき、瞬時にインパネ内のインジケーターが赤く変わるが、すぐに元に戻る。実際に走らせていると、もう少しアシストを使いたいという気持ちにもなるが、電池の搭載量、価格、性能などのバランスが良いのがこのあたりなのだという。

加速時以上に燃費に貢献しているはずなのがアイドルストップで、ブレーキを踏んで車速が15km/h以下に落ちると、クルマが停止するより先にエンジンが停止する。停止や再始動による振動などはほとんどなく、タコメーターを見ていないと分からないくらいだ。

それに比べると回生ブレーキはもう少し分かりやすい。走行状態に応じて油圧ブレーキと併用されたり、油圧ブレーキだけに切り換わったりするため、切り替えのときに少しブレーキのフィールが少し変わるからだ。

シンプルかつコンパクトなハイブリッドには十分な意味があり、Sクラスハイブリッドのような存在も十分にアリだと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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