住友金属工業は、住友金属小倉で進めてきた製鋼プロセス革新投資で2次精錬設備の第2LF精錬設備、第2RH脱ガス設備、第4連続鋳造設備が完成し、12月22日に竣工式を行い、稼働を開始した。
鋼の中には、酸化物・硫化物などの金属でない粒子が溶けずに存在する介在物がある。住友金属小倉では介在物を積極的に活用・コントロールして加工性向上などの狙った性能を発揮するタイプの高機能鋼と、介在物を極限まで低減させて寿命や疲労特性を向上させた高清浄鋼の2種類を生産している。今回の投資で、高機能鋼ラインと、高清浄鋼ラインの2つのタイプの製品を造るプロセスを完全分離できた。
製品ごとに最適プロセスを適用、工場内物流が単純化して、高品質と高効率を両立できるとしている。
同社では現在建設中で2010年10月に完成予定の脱リン炉で、約270億円投じる製鋼プロセス革新プロセスは完了する。