予約伸びず…JR各社 年末年始

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JR旅客鉄道各社は11日、年末年始(12月25日 - 1月5日)の指定席予約状況を発表した。現時点の予約席数(予約済みの指定席数)を前年同時期と比べると、JR西日本で85%、北海道、四国、九州では80%以下と低調だ。

JR西日本は、予約提供席数を前年の242万6000席から292万6000席に増やしたが、予約席数は95万3000席、対前年比85%にとどまっている。山陽新幹線と在来線に分けるとそれぞれ86%、83%となる。

JR東日本は全体で84%、新幹線が87%で在来線が83%。JR東海は全体で89%、新幹線が90%、在来線が81%。新幹線をもつ3社はいずれも在来線の方が落ち込みが大きい。

在来線特急の走行距離は100 - 300kmていど、新幹線がそれ以上だ。「高速道路1000円」が理由でJRの旅客が減っていると仮定すると、道路通行料の値下げ幅は長距離で大きいものの、JRにとっては近 - 中距離に影響が大きいようだ。新幹線も近距離は在来線と同じような予約状況ではないだろうか。

JR北海道では、予約提供席数が30万8024席、対前年比100.5%で、予約席数は10万3583席、79.6%。方面別に見ると札幌発着道内各方面が76.0 - 85.5%、並行する高速道路のない札幌発着本州方面でも90.4%、函館発着本州方面も80.0%となっている。

すでに数年来、高速道路への利用者流出が多いJR四国は、予約提供席数を減らし17万8000席、対前年比93%としたが、現在の予約席数は4万0900席、79%。JR九州も予約提供席数を61万4000席、97.9%とやや減らしているが、現在の予約席数は14万8000席、76.6%。

今年の予約提供席数に対する現在の予約率は、JR北海道:33%、JR東日本:25%、JR東海:32%、JR西日本:29%、JR四国:23%、JR九州:28.8%。

混雑のピーク日はおおむね、下りが12月30日、上りが1月3日。JR東海の在来線下りは12月31日がピークになると予想される。本年は前年、前々年に比べ利用が特定の日に集中しており、ピークを除くと前年に比べ予約率が低い。これが全体の予約率を下げる一因になっていることも考えられる。

昨2008年のこの時期の予約状況は、前07年並みか微増だった。

《高木啓》

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