ルノーは17日、2010年発売予定のダチアブランドの新型車『ダスター』の氷上レース仕様を発表した。動画共有サイトでは元F1ドライバー、アラン・プロスト選手が、新型マシンを華麗に操る映像が公開されている。
新型ダスターは、ダチアブランドの6番目の新型車として、2010年に欧州市場へ投入予定。全長4001mm、ホイールベース2500mmの小型クロスオーバーだ。ルノーはダスターの市販モデル発表よりも前に、氷上レースバージョンを公開した。
フランスでは「アンドロス・トロフィー」と呼ばれる氷上レースを開催。2010年シーズンのシルエットカテゴリーに参戦するのが、新型ダスターだ。
ダスターの氷上レースマシンは、ルノーのモータースポーツ活動を統括するルノースポールが開発を担当。ミッドシップマウントのエンジンは日産製の「VQ30型」3.0リットルV6をベースにチューニングされたもので、最大出力350ps/7000rpm、最大トルク36.7kgm/5500rpmを発揮する。トランスミッションは6速シーケンシャルだ。
駆動方式はフルタイム4WDで、サスペンションはダブルウィッシュボーン。コーナリング性能を高める4輪操舵(4WS)も装備される。チューブラースチール製シャシーにグラスファイバー製ボディを載せる手法により、最低重量は950kgを実現。ワンメークレース、『メガーヌトロフィ』の氷上仕様といっていいだろう。
新型ダスターのドライバーには、F1において1985年、1986年、1989年、1993年と4度の優勝経験を持つアラン・プロスト選手を起用。プロスト選手は1993年シーズンをもってF1を引退するが、2003年からアンドロス・トロフィーに参戦中だ。
映像は、メディア向けの同乗テストの様子を紹介したもの。プロスト選手は巧みなテクニックを披露し、新型ダスターを自由自在に操る。実戦での活躍に期待が膨らむ内容だ。