クルマに詳しい方なら三菱が東京モーターショーに出品する『i-MiEVカーゴ』を見たときにルノー『4フルゴネット』や同じくルノーの『エクスプレス』を思い起こすかもしれない。
「エクスプレスなど、意識しなかったかと言えばウソになります」と話すのはデザイン本部デザイン推進部の安井淳司さん。「欧州人にとっては比較的こういったスタイルというのは、ある種の伝統ということで理解してもらえるのではないかと考えています」という。
「商用車という価値だとか、それ自体を含めての伝統が欧州にはあると思います。『i』もこれから(欧州に)デリバリーをしていく予定ですので、今後、このようなスタイルでの商品をラインナップするという手法は比較的効果的なことかもしれないなと思います」と欧州進出にも前向きだ。
また、女性にも何人か話を聞いたところ、「いわゆる可愛いじゃないけれど何か変だけど面白いねと、ちょっと崩れたことによる面白味みたいなものが、直感的に感じてもらえているようでした」。
その理由としては、「クォーターガラスを取り払って、商用としてはあそこに大きなクリエイティブ(宣伝・広告)スペースができますよ、というアピールもできたのですが、商用に特化する見せ方をしなかったのがうまくいったと思います」と市販化に向けての意欲を感じさせた。