地デジは12セグに標準対応
AV機能も十分な内容を備える。高画質な12セグ受信に対応した地デジチューナーを搭載し、DVDビデオはデジタル放送の番組を録画したCPRM対応ディスクの再生も可能としている。4チューナー・4アンテナなので、ビルの谷間などの電波受信が厳しい環境でも12セグがよく付いてくるし、高速移動にも強い。
CDを再生しながらリッピングできるミュージックラックも搭載し、最大で約1000曲を2倍速で録音。しかも再生と同時にグレースノートのデータベースから自動的にタイトルの付与も行うのだ。その他、USB端子を備えてMP3/WMAといった圧縮系音声ファイルだけでなくiPodの接続にも対応。別売ケーブルを購入すればこれらの楽曲再生が実現する。SDカードではMP3/WMAの再生が可能で、これだけ対応していれば不足は感じない。
◆保証、フィッティング…純正ならではの大きなメリットも
インターフェイスで感心したのが、本体は通常の2DINで収めながら操作部分の面積だけを拡張し、そのエリアをボリュームやファンクションの切り替え用ボタンに充てていることだ。
2DINサイズで画面を7型ワイドとすれば、どうしても操作スイッチに影響が出てくるのは否めない。これを実現できたのも汎用性を気にしなくて済むディーラー純正用品だからこそ。
オプションで装着できるカメラ類とのフィッティングに優れているのも純正ならでは。試乗車にはコーナー/リアにカメラが装着されていたが、変な出っ張りや取って付けた感がない。リアカメラなどはナンバープレートの上の「ひさし」部分にうまく隠されていて、近づいて下から覗かなければ存在がわからないほどだった。いずれも取り付けパーツは汎用品ではなく、設計の段階からカメラの取り付けが考慮された車種専用品だから、フィッティング面でも優れているといえそうだ。
また、純正だけに保証期間も長い。購入後3年間あるいは6万km保証が得られるのだ。市販品が1年間の保証にとどまっていることを考えるとこの安心感は大きい。VXS-102VFiは、上級HDDナビに匹敵する高機能をバランス良く盛り込んだ、魅力たっぷりのメモリー型ナビと言えるだろう。