日産自動車は1日、東京・銀座の本社講堂で2009年度の入社式を行った。カルロス・ゴーン社長は新入社員に向けて「直面している問題だけでなく経済危機が去った後のビジョンも見通し、日産を支える柱となってほしい」と期待をこめた。

冒頭の挨拶でゴーン社長は、現在の自動車業界を取り巻く危機に触れ、特に国内事業では円高がもたらすコスト競争力の維持に苦労していると述べた。この嵐に耐え抜く財産として、商品ラインナップの拡充、新技術の開発、新興市場でのプレゼンス、2010年から本格的に市場投入予定のEVなどの計画をあげ、目の前の危機だけでなく危機が去った後の日産の将来ビジョンを共有できるよう「モチベーション」をもって仕事に臨んでほしい、と述べた。

恒例となっている質疑応答でも、やはり現在の世界的な経済危機に関する質問がほとんどを占めた。回答した首脳陣やゴーン社長は、日産がこの危機を乗り越えるためには、新5か年計画をはじめとして中期・長期を見通すことが必須であること、心をオープンにして他の人や文化、世界に目を向け、日産が求められているものを察知することが重要であることを繰り返し強調した。

今年度の新入社員は585名。うち事務系・技術系の342名が本社での入社式に参加した。

なお日産の入社式は、来年度からは2009年秋に完成予定で現在、横浜みなとみらい21地区で建設中の新本社屋で行う。
《宮崎壮人》