刑務所へ入れてもらうために殺人を企てた男、起訴事実を認める

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生活苦から刑務所に入れてもらおうと、昨年10月に三重県津市内で面識の無い姉妹をクルマで故意にはねて重軽傷を負わせたとして、殺人未遂など罪に問われた44歳の男に対する初公判が4日、津地裁で開かれた。被告の男は起訴事実を全面的に認めている。

問題の事故は2008年10月11日夕方に発生した。津市久居明神町付近の市道で、路肩を歩いていた10歳と16歳の姉妹に対し、後方から進行してきた軽乗用車が衝突。そのまま逃走した。この事故で16歳の姉は全身強打の重傷を、10歳の妹が打撲などの軽傷を負った。

警察は後に自ら通報してきた男を殺人未遂や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕。後の調べで男は「生活費に困り、刑務所へ入れてもらうためにわざと事故を起こした」、「相手は誰でもよかった」などと供述。事故は通り魔的な犯行だったことが判明している。

4日に津地裁で行われた初公判で、被告の男は起訴事実を全面的に認めた。冒頭陳述で検察側は「被告は刑務所へ入ることを目的に殺人を企て、実際に見ず知らずの姉妹をクルマで故意にはねた」と指摘した。

これに対して弁護側は「当時の被告には善悪の判断能力がなかった」などと反論している。

《石田真一》

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